未公開の映画たち

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海外で公開された、日本未公開の映画を紹介するサイトです。

【日本未公開作】フランス映画「De l'huile sur le feu」(2011)

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作品概要

題名 De l'huile sur le feu(英題:Wok the Kasbah)
公開日 2011/12/14(フランス)
製作国 フランス
言語 フランス語
上映時間 100分
ジャンル コメディ

スタッフ

監督 ニコラ・ブナム
制作総指揮 エリック・ザウアリ
製作 クリストフ・セルヴォーニ
エリック・ジュエラン
マタイアス・ルビン
脚本 ニコラ・ブナム
ジェローム・ボレンスタイン
ロマン・レヴィ
マシュー・オリオン
セシール・セラム
音楽 クレメント・テリー
撮影 ジュリアン・ムーリス
編集 マリー・シャーロット・モロー
カーロ・リッツォ

キャスト

俳優 役名
ネーダーブサンデル サミル・チョフリー
ヴァンサン・ラコスト ピエリック
アリス・ベラディディ ナディヤ・チョフリー

あらすじ
むかしむかし、フランス地区のベルヴィルで2つの家族がレストランを経営していた。
そのレストランは向かい合っており、アラブ系のチョフリー家と中国系のジー家は犬猿の仲であった。
そんなる日、サミルがジー家が自分たちの犬を食べたと言い始めたことから二つの家族の争いは激化し始める。

評価

Rotten Tomatoes 一般:27/100
批評家:?/100(評価なし)
IMDB 4.2/10

コメント
2011年制作のフランス映画です。
いわゆるご近所トラブルをコメディとして壮大にしています。
で、見ての通り低評価なわけですが、コメディの質に問題があったようです。
人種をバカにしたようなネタ、魅力のないキャラ、そのキャラが笑いのために起こすバカな行動。
そうしたネタが低俗だと批判されているのが多く見受けられました。
そもそも「ご近所トラブルが過激な対立に発展する」なんてネタ自体使い古されていますし、そこから新たな笑いを生み出すのは難しいと言えますね。

監督は、ニコラ・ブナム。
日本では、『世界の果てまでヒャッハー!』(2016)や『ボン・ボヤージュ〜家族旅行は大暴走〜』(2017)などの監督で知られているかと思います。
下品さこそ割と目立ちますが、上記2作品はコメディとしてもなかなかクオリティが高かった印象があります。
そうして見ると、本作の失敗は無駄ではなかったと言えるでしょう。
彼の次なる監督作品『Do You Do You Saint-Tropez』は、2020年公開予定です。(日本公開日は不明。ジャンルはコメディ)

【日本未公開作】チリ映画「Jesús」(2016)

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作品概要

題名 Jesús
公開日 2017/10/26(チリ)
製作国 チリ、フランス、ドイツ、ギリシャ、コロンビア
言語 スペイン語
上映時間 85分
ジャンル ドラマ

スタッフ

監督 フェルナンド・グッツォーニ
制作総指揮
製作 ジャック・ビドゥ
マリアン・デュムラン
ジャンカルロ・ナッスィ
脚本 フェルナンド・グッツォーニ
撮影 バーバラ・アルバレジ
編集 アンドレア・チニョーリ

キャスト

俳優 役名
ニコラス・デュラン エス
アレハンドロ・ゴイク ヘクター

あらすじ
18歳のイエスは、麻薬に暴力、セックスと、ただれた生活を送っていた。
男やもめである父親ヘクターとは距離感を掴めず、家では気まずい空気が漂っている。
そんなある日、イエスの所属しているバンドがオーディションを受けるも不合格となる。
腹いせに酔ったまま街を徘徊していたイエスたちは、墓地で少年と遭遇し暴行を加えてしまう。
その事件は瞬く間にニュースとなり、警察はイエスらを探し始める。
絶望的な状況に追い込まれたイエスは、父親に助けを求める。

評価

Rotten Tomatoes 一般:60/100
批評家:77/100
IMDB 6.0/10
Metacritic 一般:?/10(評価なし)
メタスコア(批評家比重含む):68/100

コメント
2016年制作のチリ映画です。
犯罪を犯したイエスと、それを知った父親ヘクターの微妙な距離間をめぐる物語です。
日本でもありそうな親子モノではありますが、治安の悪さとかはチリ特有。(別にチリは際立って治安が悪いわけではありませんが、日本と比べるとね)
街並みなんかも加えると新鮮な感覚で見れそうです。

監督は、フェルナンド・グッツォーニ。脚本も兼業しています。
本作で長編映画は2作目。(これまで長編1作とドキュメンタリー1作で監督)
1983年生まれで本作を監督時には33歳であったことを考えると、この先にも期待の才能ですね。

主演は、ニコラス・デュラン。
彼の初出演作『The Stranger』(2014)は、日本でも『イーライ・ロスPRESENTS ザ・ストレンジャー ~感染者~』として見ることも出来ます。(端役っぽいですが)
本作『Jesús』は彼にとって初主演作となっています。
まだ、20代前半という事で、日本でその活躍が見られることを期待したいですね。

チリ映画というあまり日本では馴染みのないコンテンツですが、いずれか日本でも見れる機会を作ってもらいたいものですね。

【日本未公開作】アメリカ映画「Toxin」(2015)

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作品概要
題名:Toxin
公開日:2015/1/30(アメリカ)
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
上映時間:77分
ジャンル:ホラー

スタッフ
監督:ジェイソン・ドゥデク
制作総指揮:マーク・L・レスター
製作:グレッグ・ストラスバーグ
脚本:ジェイソン・ドゥデク
音楽:ジム・ドゥーリー
撮影:マイケル・ランズバーグ
編集:ダラス・プエット

キャスト
テイラー・ハンドリー(ディーン)
ダニー・グローヴァー(ロック医師)
ヴィニー・ジョーンズ(レナー)


あらすじ
ある老婆の家は政府機関により、新しいウイルスのテストエリアとして使用されていた。
そこでは、ロック医師とその助手レナーが研究を日々行っていた。
一方、軍隊勤務で海外から戻ってきたばかりのディーンは、ガールフレンドと共に祖母の家を訪ねる。
しかし、テストエリアとして使われていたその家は変わり果てていた。

評価

Rotten Tomatoes 一般:4/100
批評家:?/100(評価なし)
IMDB 2.7/10

コメント
2015年のアメリカンホラー映画です。
この作品、評価を見ても分かるようにかなりの駄作です。
平均10点中3~4点を取れているように見えますが、その平均点を挙げている人は「ハードルを下げて見たからまだマシに思えた」という意見から5点をつけてたりしていたので実際はもっと低いのでしょう。
その理由としては、俳優の演技、特殊効果の手抜き、キャラの魅力、ストーリー展開の悪さなど、あらゆる点で叩かれていました。
俳優には、有名どころとしてダニー・グローヴァーがいたにも関わらず、悪評は絶えませんでしたね。(というか、彼が出ていたことでガッカリするファンも多かったようです)

監督は、ジェイソン・ドゥデク。
ビデオ映画やドキュメンタリーなどの監督はしていましたが、長編映画では本作が初監督作であったようでした。
そして、現在(2020年)まで次作はないという、明らかに本作が影響しているような経歴となっています。

ここまで、駄作という声の絶えないアメリカンホラー。
逆に一度見てみたいですね。

【日本未公開作】アメリカ映画「The Poughkeepsie Tapes」(2007)

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作品概要

題名 The Poughkeepsie Tapes
公開日 2007/4/27(アメリカ)(トライベッカ映画祭)
2009/1/30(ベネズエラ
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
上映時間 81分
ジャンル ホラー、ミステリー、スリラー

スタッフ

監督 ジョン・エリック・ドゥードル
制作総指揮 ワード・バーネット
スティーヴン・チョボスキー
ドリュー・ドゥードル
パトリック・ルシエ
マイケル・ズマス
製作 ドリュー・ドゥードル
脚本 ドリュー・ドゥードル
ジョン・エリック・ドゥードル
音楽 キーファス・チャンチャ
撮影 ショーン・デュフレーヌ
編集 ジョン・エリック・ドゥードル
エリオット・グリーンバーグ

キャスト

俳優 役名
ステイシー・チョボスキー シェリル・デンプシー
ベン・メスマー エドワード・カーバ
サマンサ・ロブソン サマンサ

あらすじ
2001年ニューヨーク州ポキプシー。
警察は、ある住宅の庭から10人の遺体を発見する。
騒然とする中、さらに住宅内からは800本を越えるスナッフビデオが見つかった。
そのビデオは全て、行方が分かっていないシリアルキラーが撮影したものであった。

評価

Rotten Tomatoes 一般:50/100
批評家:60/100
IMDB 6.1/10

コメント
2007年制作のアメリカ映画です。
内容は、警察がシリアルキラーを捕まえる手掛かりを見つけるためスナッフビデオを見ていくというものです。
全体を通してモキュメンタリー風な作りとなっており、スナッフビデオも本物のようなリアルなものとなっているのが評価されています。

監督は、ジョン・エリック・ドゥードル
本作は長編3作目となっています。
この後に『REC:レック/ザ・クアランティン』(2008)、『デビル』(2010)、『地下に潜む怪人』(2014)、『クーデター』(2015)で監督(『デビル』以外は脚本も兼業)を務め、日本でもリリースされるように。
そう考えると、本作でキャリアを積んだと言えるでしょう。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)的なモキュメンタリーホラーは大好物なので、日本語がなくても機会があれば見てみたいですね。

【日本未公開作】アメリカ映画「Angel and the Bad Man」(2009)

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作品概要

題名 Angel and the Bad Man
公開日 2009/7/5(アメリカ)(TV映画)
製作国 カナダ、アメリカ合衆国
言語 英語
上映時間 95分
ジャンル 西部劇
備考 PG-13

スタッフ

監督 テリー・イングラム
制作総指揮 ジャック・ナーサル
ジョゼフ・ナーサル
製作 ジャック・ナーサル
脚本 ジャック・ナーサル
ジェームズ・エドワード・グラント
トーマス・マコフスキ
ケヴァン・オット
音楽 ステュー・ゴルドベルク
撮影 アンソニー・C・メッチー
編集 ゴードン・レンペル

キャスト

俳優 役名
ルー・ダイアモンド・フィリップス クワート・エヴァンス
デボラ・カーラ・アンガー テンペランス
ルーク・ペリー ラレド
テレンス・ケリー トーマス

あらすじ
西部きっての荒くれ者、クワート・エヴァンスはウォース牧場に訪れ、そこで倒れてしまう。
そこへ偶然居合わせた牧場主トーマス・ウォースは彼を助ける。
目覚めたクワートは、争いを嫌うクエーカー教徒のウォース家に保護された。
彼は目的である義父を殺した男ラレド・スチーヴンスへの復讐に燃えていた。
しかし、ウォース家で出会った女性と恋に落ち、復讐との間で苦しむこととなる。

評価

IMDB 5/10

コメント
2009年制作のアメリカ映画です。
記載の通りTV映画であるため、劇場公開はありませんでした。
見たことがある方はあらすじで分かるかと思いますが、本作は1947年のジョン・ウェイン主演作『拳銃無宿』のリメイクとなっています。

ジョン・ウェインが演じたクワート・エヴァンスを今作では、ルー・ダイアモンド・フィリップスが演じました。
彼は『レッド・ウォーター/サメ地獄』(2003)や『メタル・トルネード』(2011)などいわゆるキワモノ映画で主演を務める一方、『チェ 39歳 別れの手紙』(2008)、『チリ33人 希望の軌跡』(2016)などの普通の作品にも出演しています。(こちらは端役ですが……)
テレビシリーズも加えると、数多くの作品に出演を果たしているベテラン俳優です。

監督は、テリー・イングラム
DVDスルーではありますが、日本でもいくつか作品がリリースされています。
『スリープウォーク』(2007)や『オデュッセウス』(2008)、『デス・スピード』(2009)など、モンスターが出てきたりオカルトじみた内容だったりと、キワモノ映画が多い監督です。
そうした作品群の中では、今回の『Angel and the Bad Man』はかなりまともな作品と言えます。
レビューを見る限りでも正統派西部劇として評価されており、リメイク元に恥じない内容のようでした。


ただし、日本ではキワモノ映画の方が需要があるらしく未公開&未リリース。
西部劇人気の低さから見ても、今後も日本語で見れる機会はないでしょう。

【日本未公開作】スペイン映画「Diamond Flash」(2011)

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作品概要

題名 Diamond Flash
公開日 2012/6/8(スペイン)
製作国 スペイン
言語 スペイン語
上映時間 128分
ジャンル ドラマ、スリラー

スタッフ

監督 カルロス・ベルムト
製作 カルロス・ベルムト
脚本 カルロス・ベルムト
撮影 カルロス・ベルムト
編集 カルロス・ベルムト

キャスト

俳優 役名
エバ・リョラッチ ヴァイオレッタ
アンヘラ・ヴィラール エレナ
ロシオ・レオン ローラ
アンヘラ・ボイシュ フアナ
ヴィクトリア・ドニッチ エンリケ
ミゲル・インスア ダイアモンド・フラッシュ

あらすじ
シングルマザーのヴァイオレッタは、誘拐された娘を取り戻すそうとしていた。
エレナは、夫に虐待されていることを秘密として抱えていた。
ローラは、借金を抱えており、それを清算したいと考えていた。
フアナは、彼女を笑顔にしてくれる人を探しており、エンリケタはそれに答えてくれる女性であった。
共通点を持つ5人の女性たちの物語が、4つの章で描かれていく。

評価

IMDB 6.6/10

コメント
2011年のスペイン映画です。
『マジカル・ガール』(2016)や『シークレット・ヴォイス』(2019)などを監督したカルロス・ベルムトによる長編1作目となっています。
日本で公開されている上記2作品を見たことがある方なら分かるかと思いますが、ベルムト監督の作品はかなり独特です。
それも陰鬱な感じな独特さ。
その始まりともなっているのが、本作の『Diamond Flash』というわけです。

あらすじにも書いているように、内容は章仕立てとなっています。
「環境は違えど人間の邪悪さは同じ」というテーマでリンクしているようです。
また、ダイヤモンド・フラッシュなる人物が章に共通して登場します。(役割は不明)
ベルムト監督らしい陰鬱さが長編1作目から出ているのは確かでしょう。

とはいえ、『マジカル・ガール』や『シークレット・ヴォイス』も雰囲気こそ暗いですが、映画としては秀作です。
ぜひとも、1作目も見てみたいですね。

【日本未公開作】カナダ映画「The Dirties」(2013)

作品概要

題名 The Dirties
公開日 2013/7/21(カナダ)(ファンタジア国際映画祭)
2014/6/6(アイルランド
製作国 カナダ
言語 英語
上映時間 83分
ジャンル クライム、ドラマ

スタッフ

監督 マット・ジョンソン
制作総指揮 アリソン・アーノット
ステップ・ジョンソン
製作 マット・ジョンソン
マシュー・ミラー
エバン・モーガン
ジャリッド・ラーブ
脚本 ジョッシュ・ボールズ
マット・ジョンソン
マシュー・ミラー
エバン・モーガン
音楽 ジェイ・マッカロール
撮影 ジャリッド・ラーブ
編集 マット・ジョンソン
エバン・モーガン

キャスト

俳優 役名
マット・ジョンソン マット
オーウェン・ウィリアムズ オーウェン

あらすじ
マットとオーウェンの二人は、いじめを受ける高校生が主犯者たちへ復讐をするコメディ映画「ダーティーズ」を製作し始めた。
パロディや過剰な表現などを取り入れたジョーク作品を制作した二人であったが、やがてイジメが無視できない深刻な問題であることを理解する。

評価

Rotten Tomatoes 一般:75/100
批評家:81/100
IMDB 6.9/10
Metacritic 一般:7.0/10
メタスコア(批評家比重含む):65/100

コメント
2013年制作のカナダ映画です。
イジメについてをジョーク映画として撮影するエンタメ性と、真面目にイジメについて考え始めるドラマ性の融合は、センセーショナルな内容だと言えるでしょう。
映像にしてもイジメの現場を盗撮したかのようなアングルを取り入れているようで、よりイジメの実態にフォーカスしています。
また、俳優のファーストネーム=役名となっている辺りからも、ただの作成物ではなく現実にも目を向けさせるように意識しているのではないでしょうか。
こうした点を踏まえると、半リアルドキュメンタリーのような様相になっており、その斬新さが高評価に表れていますね。

監督、脚本、主演、編集を兼任したのが、マット・ジョンソン(Matt Johnson)です。
Matではなく、Mattなのが特徴。
1985年生まれで2020年現在は34歳。『The Dirties』制作時には28歳であったことを考えると、その多彩な才能は驚異のものです。
本作は、マット・ジョンソンによる長編監督作1作目となっており、この後には長編映画2作目『Operation Avalanche』(2016)を製作しています。
内容は、アポロ11号による月面着陸が失敗に終わりそうなのを予見したCIAがNASAに依頼し、捏造ビデオを製作することを目論むというものです。ルパート・グリント主演作『ムーン・ウォーカーズ』みたいな内容ですね。(あちらはとてもつまらないですが)
こちらは、日本でもNetflixにて『アバランチ作戦』として公開されていました。
ただし、現状(2020/5)は配信終了になってしまったのか見れなくなっています。(2020年2月初めまでは見れていたようです)
DVDもありませんし、復活が待たれますね。
その際には『The Dirties』も公開してもらいたいものです。